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ベルサイユのばら(ベルばら)ネタバレ!漫画3巻あらすじと感想まとめ

3巻では、オスカルは捕らえた黒い騎士の話を聞くうちに貴族の存在に疑問を持ち始めます。
アンドレもオスカルへの恋心を抑えきれなくなっています。
国の財政は厳しく、国民の不満もますます高まって・・・不穏な空気が高まってきています。

【3巻1章】「オスカルの苦しみ」のあらすじと感想まとめ

「オスカルの苦しみ」あらすじ その 1

アンドレのニセ「黒い騎士」におびき寄せられた本物の黒い騎士は、とっさにアンドレの顔をムチで打ち、その隙にロザリーを人質にして逃げおおせてしまいます。
オスカルはロザリーを助けようとオルレアン公の居城、パレ・ロワイヤルに乗り込みますが、オスカルもロザリーと一緒に閉じ込められてしまいます。
アンドレはオスカルを助けるために療養の身を黒い騎士の衣装に包み、パレ・ロワイヤルへ。
本物の黒い騎士を連れ、脱出に成功する三人でしたが、黒い騎士とオスカルがもみ合いになり、黒い騎士はオスカルを助けようとしたロザリーに銃で肩を撃たれてしまいます。
黒い騎士の正体は、ロザリーがかつて母が亡くなった時に世話になったベルナール・シャトレ。恩人に怪我をさせたロザリーは懸命に看護をします。
オスカルはベルナールから、ロベスピエールの貧しく苦しかった子供時代や貴族への憎しみを聞き、自分を含めた貴族という存在に疑問を持ち始めます。
フェルゼンに久し振りに再会すると、彼は以前舞踏会で踊った美女がオスカルであることと、そして彼女の恋心に気付いてしまいます。
フェルゼンは自分の人生はアントワネットのものだから、オスカルの気持ちを知った以上もう会えないと告げます。
オスカルは決定的な失恋をし、むせび泣くのでした。
オスカルの様子がおかしいことから、フェルゼンと何かあったと感づくアンドレ。彼は気持ちを抑えきれず、オスカルに愛の告白をし、彼女を自分のものにしようとします。アンドレはオスカルの涙に我に返り、許しを請うのでした。
オスカルは恵まれた近衛連隊長の地位を捨て、フランス衛兵隊部隊長に転職します。
父のジャルジェ将軍がオスカルへ怒りをぶつけに部屋へ向かうと、彼女はルソーやヴォルテールを読んでいます。
温室育ちの大貴族の娘のくせして平等思想にかぶれやがって!と娘のあぶなっかしさに危機感を覚えたジャルジェ将軍は、アンドレにも衛兵隊へ入ってオスカルを守るよう命じるのでした。
ベルナールとロザリーは愛を育みます。オスカルは、ベルナールの盗みの罪などは見逃して、二人が婚約者同士としてパリへ帰るのを見送るのでした。

「オスカルの苦しみ」感想その 1

オスカル様、盗賊を追いかけたり、フェルゼンに恋心がばれた途端にバッサリ失恋したり、かと思ったら従卒兼兄弟くらいに思っていたアンドレから愛の告白されるやベッドに押し倒されたり・・・体も忙しいし、ハートもパンチを受けまくりです。
特にベルナールからお前みたいな恵まれたやつは貧しい暮らしの辛さが分かるもんか!この王妃の犬!と責められたのは堪えたでしょうね。
オスカルは真面目で、貧しい人などに接すると、自分が生まれたときから恵まれた立場にいることに負い目を持ってしまう、実はナイーブなタイプです。そして彼女はアントワネットに黒い騎士を逃したことを口実に降格を願い出ます。自分をサゲた方が精神的に楽な自虐的なオスカル様、親から見たら確かに危なっかしいと思わずにはいられないでしょうね。
貧しい者が多い衛兵隊も、こんな世間知らずの「意識高い系」のお金持ちのお嬢様が熱く頑張って指揮をとろうとしたら、鬱陶しかったと思います、やっぱり。
そして十年以上好きだったフェルゼンに失恋、これも辛い。しかも、はじめて会った時から女子だって分かってたらな~(そしたら俺ら、上手くいってたかもね~)と中途半端に気持ちが残ってしまうような発言でまた女心をグラグラさせる、罪な男です、フェルゼンは。
オスカル様、コルセットからは開放されているのですが、コルセットを着ける以上に胸の締め付けられる思いをしています。

「オスカルの苦しみ」あらすじ その 2

オスカルのフランス衛兵隊での勤務が始まります。兵隊たちは女であるオスカルに反発した態度を取り、言うことを聞きません。オスカルは支給した剣を無くしている兵がいることに不審を持ちます。オスカルは最も喧嘩腰の態度を取る、リーダー格のアランと剣で対決し勝利するも、彼の剣の腕前を讃えました。
アントワネットはルイ16世の弟たちまでが次男ルイ・シャルルをフェルゼンの子だと中傷しているのを聞き、貴族ですら、身内ですら味方ではないことを知り、ショックを受けますが、母として子供達を守ろうと決意します。
近衛連隊を辞しても、オスカルは王太子ルイ・ジョゼフの見舞いは欠かしません。彼は自分の死を悟り、オスカルに母アントワネットのことを頼むのでした。
ある日、ルイ16世に手紙が渡されます。それには、アントワネットとフェルゼンが不倫の仲で、シャルルはフェルゼンの子だと書いてあるのでした。

「オスカルの苦しみ」感想その 2

ほとんどのフランス衛兵隊員は王室に尊敬の気持ちなど無く、ただ給金や食事が出るからというだけで仕事に就いてますよね。
そういう者たちに言うことを聞かせるのですから、男の上官だって「逆らったら処刑」という権力を示して従わせるのに、オスカルときたらそういう処分はしないと言い切るので、アラン達はオスカルを舐めきります。
アンドレも心配で気が気では無かったでしょうね。オスカルのような美人をこんな下卑た荒くれどもの中に1日だって置いておきたくないと思っていたでしょうが、オスカルの決めたことなら、黙って何処までも従う覚悟でいたのでしょうね。
アントワネットとフェルゼンの仲がどこまでだったのかは今となっては分かりません。
ですがルイ16世の一家を我が身を省みず救出しようとしたりして、アントワネットへの愛は本物でした。
ルイ・シャルルが誕生した時、ルイ16世が「王妃、ノルマンデイー公出産。全て我が王子と同様に扱う」と日記に書いたり、ルイ・シャルルが10歳で亡くなった時、フェルゼンが「あの子はフランスに残してきた最後の、そしてたった一つの心残りだった」と言ったりしたと知れば、つい疑惑を持ってしまいますが・・・。

【2巻2章】「燃えあがる革命の火」のあらすじと感想まとめ

「燃えあがる革命の火」あらすじ その 1

ルイ16世が王妃の不倫を告発した手紙を読んだと知るアントワネット。彼女は、フェルゼンを愛しているが深い関係ではない、ルイ・シャルルは国王陛下の子ですと訴え、その場を去ります。
ルイ16世は自分に自信がないので、王子も産んでくれたし、王妃が女としての幸せを求めても仕方ないと泣きます。
オスカルは相変わらず衛兵たちと上手くいっていません。そして、街で衛兵隊の剣が売られてたり、兵隊が栄養失調になっていたりすることに気付きます。オスカルは売った金や食事は、彼等の貧しい家族に回していると知り、見逃します。
ある日、ブイエ将軍の閲兵式がありますが、そこでも衛兵たちはオスカルを困らすために命令に従いません。ブイエ将軍を怒らせ、オスカルは権力で従わせず心を尊重した自分のやり方を分かってもらえなかったことに絶望し、衛兵隊を去ろうとします。衛兵隊たちは後悔し、オスカルを引き留め、お互いの心が通じあいます。
そうしている間にも王室は財政難をきわめ、増税や新たな借金を計画し、パリ高等法院との対立が激しくなります。高等法院判事を追放したことで市民は激怒し、反対運動を起こします。王室は要求を呑み、市民に人気の高いネッケルを大蔵大臣に再任命、判事たちも呼び戻し、市民たちは勝利に沸きかえるのでした。

「燃えあがる革命の火」感想その 1

ルイ・シャルルは王妃とフェルゼンの不義の子だとの密告の手紙を読んでから、王妃の弁明を受けるまでのルイ16世、とても切ないと思いませんか。
悲しくて泣いているのに、一言も王妃を責めません。
それどころか、まばゆいアントワネットが、自分のようなみっともない男と結婚して、王子をもうけてくれたんだもの、女としての幸せを求めたって仕方ない。自分がもう少し格好良かったら、愛してると言いたいのに・・・と、悲しんではいるけれど、半ばフェルゼンとの仲を許しているのです。
正式な夫である上に、ヨーロッパの強国の国王なのに、控え目すぎますね。
池田理代子先生の描くルイ16世はとても感じが良くて、お可愛いらしいと思いませんか。妻の恋を許す辛さに耐えて涙を流すこのシーンの国王は、身分の違いから叶わぬ愛に耐えているアンドレと通じるものを感じます。
フランス衛兵隊のガラの悪さは実際はもっと酷かったのではないでしょうか。ジャルジェ将軍やアンドレが心配するのも無理はありません。
でも、同じフランス人とは言っても、生きてきた環境が違いすぎる男達相手に、オスカルはちゃんと彼らを人として扱い、健気に頑張っていますよね。ギリギリで分かり合えて良かったですね、オスカル様!
それを見守るアンドレの目は少しずつ見えなくなっているのですが・・・
国の財政は恐ろしいことになっていますね。これだけ民衆の怒りが募っているのに、更に税を上げようだなんて、私がフランス国民でも、他のおかみさんと一緒にアントワネットへの悪口を言いまくってしまいそうです。
それにしても庶民は、この頃の貴族が頭に小麦粉を振りかけていた事を知っていたのでしょうか。
自分達が飢えてるのに、貴重な小麦粉を食べるならまだしも、オシャレのために使うだなんて、絶対に許せなくなりそうです。

「燃えあがる革命の火」あらすじ その2

オスカルは父のジャルジェ将軍から結婚を命じられます。その筆頭候補は、かつて近衛連隊でオスカルの部下だったジェローデル。父から豪華なパーティーを開いて好きなタイプを選べと言われたオスカルは、その通りにしまぁす!といって華麗な男装を凝らして令嬢たちと踊り、彼女たちを夢見心地にさせ、父の鼻をあかします。
ジェローデルはそんなオスカルに動じること無く口説き、キスまで持っていきます。オスカルは記憶にあるアンドレとの唇の違いに動揺し、逃げてしまいます。
アンドレはオスカルが他の男のものになるのかと、苦しみ抜きます。衛兵隊のアランはそんなアンドレをからかいますが、喧嘩をしながらも段々と距離が近付いていきます。アランはアンドレの目がかなり見えなくなっていることに気付き、気配りもしてくれるようになってきました。
ある晩、アンドレは、オスカルを他の男に渡したくないと、心中を図りますが、オスカルが昔語りをすることで、昔オスカルが命がけで自分を守ってくれたことを思い出し、踏み留まりました。
オスカルは、今さら結婚して子供を産めとは父上は勝手すぎると母親に訴えます。
母は、今フランス中で起きている反乱や暴動からオスカルの身を守りたいゆえだったという父の親心をオスカルに教えるのでした。
ある日、オスカルはアンドレを供に馬車でパリに向かいましたが、貴族を憎む民衆に襲われます。偶然フェルゼンが通りかかり、彼はオスカルがアンドレを心配する様子からその気持ちを悟ります。フェルゼンは名乗りをあげ、自らを襲わせることで、二人を助けます。
オスカルはひたすらアンドレのことしか考えられない自分の行動によって、自らの心を知ったのでした。
オスカルは、愛する人を不幸にしたくないという理由でジェローデルに結婚の断りを入れます。ジェローデルもまた同じ理由でそれを受け入れるのでした。
そしてオスカルは父に生涯武人として生きることを伝えます。
1788年、加税と借金のために「国王御前会議」が開かれますが、王室と反対する高等法院側が対立し埒があきません。
何しろ国王の力を弱めて政治的な力を強めたい貴族たちも高等法院の味方をするのです。そして彼らは三部会を要求するのでした。
日に日に社会の緊張が高まり、オスカルは深酒をするようになり、女中頭のアンドレの祖母を心配させます。
アンドレは祖母に目が見えなくなってきていることを知られますが、祖母は私たちは甘えられる身分ではないから、旦那様たちに気付かれてはいけないのだと言って泣くのでした。
オスカルは王太子ルイ・ジョゼフの見舞いを欠かしませんが、彼の病状は悪化するばかりです。彼は己の死を予感しながら、つかの間オスカルとの楽しい時間を過ごすのでした。

「燃えあがる革命の火」感想その 3

ジャルジェ将軍がオスカルの結婚話を進めだしたら、アンドレのおばあちゃんがイヤがって泣くのですけれど、マロン・グラッセさんは何をイヤだと泣いたのでしょう?アンドレのオスカルへの気持ちを知っていて、孫が不憫と泣いたのでは無さそう。ということは、マロン・グラッセさんはオスカルにずっと未婚で軍人を続けて欲しかったのかな、それはどういう心理なのか、鈍いので分かりませんでした。
それに対し、アンドレはやはり可哀想ですよね。ジェローデルには付いてきても構わないよ~と余裕のあるところを見せつけられるし、アランにはいっくら想っても無理だって!と散々からかわれるし。思い詰めて無理心中するしか、他の男に渡さない方法が思いつかなくなっても仕方ないかも。
アンドレが、もし心中を完遂していたら、マロン・グラッセさんは立場が無かったでしょうが・・・
ジェローデルは、オスカルがカッカしても軽く流していつもご機嫌だし、以外とカップルになったら上手くいきそうと思ってしまいました。
オスカルとアンドレが民衆に襲われている時、フェルゼンが通りかかるのは都合良すぎますが、オスカルが「わたしのアンドレ!」と叫んだだけで全てを見通して、自分を犠牲にして二人を助けるフェルゼンは格好良いです。そしてオスカルの気持ちを尊重したジェローデルも本当にオスカルを大事に思っていたのだと感動しました。
オスカルの深酒、アンドレの目・・・これから時代の荒波が押し寄せるというのに、体にも問題をかかえるのは不安でしかありません。
財政問題を抱える王室は貴族の寝返りもあり、じわじわと弱体化していきます。ルイ・ジョゼフの病状は、それを具現化しているかのようです・・・

社会は不穏になる中、オスカルとアンドレの関係にも変化が出てきました。
怒濤の4巻へ続きます。

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